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歌舞伎座閉場式

今日で、本当に最後。劇場に足を踏み込んだ途端時計が止まれば良いのにと思いました。
カウントボードも1日となりました。4階立ち見席を求める長蛇の列。麗しき殿堂の最後の雄姿を撮影しようと多くの方が撮影をしていました。通りの向こう側も三脚を持った人や外国の方も・・・。

閉場式2.jpg
閉場式6.jpg一歩一歩大切に歩く想い出の歌舞伎座。売店・御化粧室・二階・三階・・・とゆっくり歩きました。
お礼を言いながら・・・。歩いているだけで涙と熱い思いがこみ上げてきてしまう。
ブログを書くきっかけとなったのも歌舞伎座閉場が決まり、昨年1月より「さよなら歌舞伎座公演」が始まった時です。最後まで、毎月母を連れて歌舞伎観劇をしようと決め通いました。母も元気で実現したのは嬉しいが、目標達成=歌舞伎座閉場がこんなに淋しく辛くなるとは・・・。「歌舞伎座」は他の劇場とは格が違う。役者さんにとっても私たちにとっても。日本伝統演劇の名前がそのまま付いている、大きな責任を背負った劇場です。国立劇場と違い民間の手で歌舞伎を続けてきた意味は大きいし庶民文化の代表です。とにかくPOWERのある劇場です。

閉場式18.jpg現歌舞伎座は、四代目。戦災で焼失した岡田信一郎設計の三代目を基に吉田五十六が修復設計、1951年に竣工しました。五代目歌舞伎座は2013年完成予定です。

歌舞伎座閉場式の演目は
一 ご挨拶 松竹株式会社 会長 大谷信義

二 都風流
  菊五郎  吉右衛門  仁左衛門  勘三郎  三津五郎   梅玉  團十郎  幸四郎

三 京鹿子娘道成寺
  玉三郎   時 蔵  福 助   芝 雀   魁 春

四 口 上
   芝 翫   富十郎   藤十郎
  

五 歌舞伎座手締式 
   御 礼 歌舞伎俳優総勢200人出演
   ご挨拶 松竹株式会社 社長 迫本淳一

閉場式11.jpg
閉場式9.jpg  幕間に歌舞伎座の歴史と名優たちの映像が映し出され席を立つのも勿体無い位でした。
素晴らしい演出です。本当に特別な舞台となりました。劇場アナウンスもいつもとは違います。

閉場式幕間.jpg閉場式幕間2.jpg歌舞伎座の舞台は間口27.6メートル、奥行き20.7メートル、高さ6.3メートルです。
床は檜が張られています。舞台天井には、82本のバトンが渡され緞帳・照明・大道具が収納。

本日大千秋楽は、歌舞伎座幹部も全員紋付袴です。手打ち式の配列を考えるのは、至難の業でしょう。久しぶりに猿之助さんのお姿も拝見できました。
この手打ち式檀上に上がった俳優の一人も欠けること無く3年後に開場する五代目の歌舞伎座へ出演してほしい。歌舞伎は世界無形遺産に指定をされましたが、形式上のものではなく、私達日本人の伝統文化であり庶民の娯楽であって欲しい。
新しい歌舞伎座の果たす役割は大きいと思いますが、役者は御家芸・伝統芸の継承を私たちは自分たちの文化の伝統を継承する大きな役割を持っている。
3年後母は77才になる。母と一緒に歌舞伎座開場式へ来るのが当面の親娘の夢かな。
最後に心よりありがとうございました。

歌舞伎座さよなら公演
歌舞伎座閉場式 2010年4月30日

歌舞伎座千秋楽

今日が千秋楽。あとここに来るのは30日の閉場式のみとなりました。ありがとうございました。

歌舞伎座大千秋楽.jpg

第一部演目

一、御名残木挽闇爭(おなごりこびきのだんまり)

悪七兵衛景清  三津五郎             
典侍の局  芝 雀             
工藤祐経  染五郎             
曽我十郎  菊之助             
曽我五郎  海老蔵           
鬼王新左衛門  獅 童            
小林朝比奈  勘太郎              
片貝姫  七之助             
半沢民部  團 蔵           
秩父庄司重忠  松 緑             
大磯の虎  孝太郎             
小林舞鶴  時 蔵   


二、熊谷陣屋(くまがいじんや)
熊谷直実  吉右衛門            
白毫弥陀六  富十郎             
 藤の方  魁 春             
亀井六郎  友右衛門             
片岡八郎  錦之助             
伊勢三郎  松 江             
駿河次郎  桂 三           
梶原平次景高  由次郎              
堤軍次  歌 昇              
源義経  梅 玉               
相模  藤十郎

三、連獅子(れんじし)

狂言師後に親獅子の精  勘三郎       
狂言師後に仔獅子の精  勘太郎       
狂言師後に仔獅子の精  七之助              
僧蓮念  橋之助              
僧遍念  扇 雀

第二部演目

一、寺子屋(てらこや)
松王丸  幸四郎               
千代  玉三郎               
戸浪  勘三郎           
涎くり与太郎  高麗蔵              
菅秀才  金太郎             
百姓吾作  錦 吾             
園生の前  時 蔵             
春藤玄蕃  彦三郎             
武部源蔵  仁左衛門

二、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)
大川端庚申塚の場
お嬢吉三  菊五郎
和尚吉三  團十郎            
夜鷹おとせ  梅 枝             
お坊吉三  吉右衛門

三、藤娘(ふじむすめ)
藤の精  藤十郎

第三部演目

 一、実録先代萩(じつろくせんだいはぎ)
乳人浅岡  芝 翫            
松前鉄之助  橋之助              
局錦木  萬次郎              
局松島  孝太郎             
腰元梅香  児太郎              
亀千代  千之助              
千代松  宜 生              
局呉竹  扇 雀              
局沢田  芝 雀            
片倉小十郎  幸四郎

二、助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)
花川戸助六  團十郎            
三浦屋揚巻  玉三郎             
通人里暁  勘三郎          
福山かつぎ寿吉  三津五郎            
三浦屋白玉  福 助         
男伊達 山谷弥吉  権十郎         
 同   田甫富松  松 江        
 同   竹門虎蔵  男女蔵        
 同  砂利場石造  亀三郎        
 同   石浜浪七  亀 寿            
傾城八重衣  松 也            
 同  浮橋  梅 枝
 同  胡蝶  巳之助

歌舞伎座さよなら公演御名残四月大歌舞伎
平成22年4月2日初日~4月28日千秋楽
東京都中央区銀座4-12-15  TEL03-3541-3131

御名残四月大歌舞伎 第三部

冷たい雨の降る中、歌舞伎座へ「御名残四月大歌舞伎 第三部」へ行きました。カウントボードは、閉館まであと11日を知らせています。傘の花が咲いて劇場前は人・人・人の大混雑です。
御名残四月歌舞伎1.jpg四月御名残歌舞伎4.jpg満員御礼。劇場内は酸欠になるくらいの熱気と混雑です。1階売店は身動きが取れないほど、
開演前から「鯛焼き」は売り切れ。2階のモミ出し茶も売り切れ。アイス最中は長蛇の列です。

御名残四月歌舞伎3.jpg第三部の演目は、
実録先代萩(じつろくせんだいはぎ)助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)です。
乳人浅岡を演じる芝翫 さんの武家に仕え幼君千代松に忠節を守りながら、国元から訪ねてきた我が子千代松への情愛に溢れた母親を見事に演じています。人間国宝の芝翫 さんの芸域を超える程、子役二人がこれ又お見事です。仁左衛門さんのお孫さん千之助君(10歳)と芝翫さんのお孫さん宜生君(8歳)のストレートな純真無垢な演技は堂々として素晴らしかったです。
代表的な「子別れ」の一幕に涙・涙でした。歌舞伎の未来は明るいです。伝承芸の素晴らしさ。
親子三代で最後の歌舞伎座の舞台に立てるのは幸せです。
二幕目の助六は、海老蔵さんの口上に始まり、河東節の調べに乗って花道に登場する助六は、
もちろん団十郎さん。でもこんな豪華な配役の「助六」は、二度と見れないでしょう。

河東節.jpg助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)
花川戸助六  團十郎
三浦屋揚巻  玉三郎
通人里暁   勘三郎
福山かつぎ寿吉  三津五郎
三浦屋白玉  福 助
男伊達 山谷弥吉  権十郎
同   田甫富松  松 江
同   竹門虎蔵  男女蔵
同  砂利場石造  亀三郎
同   石浜浪七  亀 寿
傾城八重衣     松 也
同  浮橋     梅 枝
同  胡蝶     巳之助
髭の意休      左團次
くわんぺら門兵衛  仁左衛門
朝顔仙平      歌六 
三浦屋お松     秀太郎
白酒売親兵衛    菊五郎

助六目録.jpg最後を飾る演目が、団十郎さんの「助六」とは、まさのこれぞ現代の歌舞伎の昇華である事の証明ですね。幹部連中が、「エッ」とビックリするお役で登場します。蕎麦屋(三津五郎)や通人(勘三郎)で出ているなんて「御馳走」たっぷりの「助六]です。玉三郎さんの揚巻は、本当に美しかったです。夢のような舞台でした。

歌舞伎座さよなら公演御名残四月大歌舞伎
平成22年4月2日初日~4月28日千秋楽
東京都中央区銀座4-12-15 TEL03-3541-3131

演舞場へ.jpg

御名残四月大歌舞伎切符は入手困難?

予約済の四月の切符を引き取りに行きました。前売り券売り場がガラガラ・・・空いていました。

四月売り切れ1.jpg四月売り切れ2.jpg                売り場前にこんな看板が出ていました。納得です。

  来月で最後なんて・・・この懐かしい歌舞伎座の姿を万感の想いをこめて見あげてしまう・・・
歌舞伎座ライトアップ.jpg御名残四月大歌舞伎
平成22年4月2日初日~4月28日千秋楽


御名残三月大歌舞伎

今月から歌舞伎座は、三部制となっています。閉館まで少しでも多くのお客様にお越しいただこうと言う松竹からの粋な御計らいか?!名残を惜しんで下さいと言う事でしょうか?

好き3月歌舞伎.jpg前後左右のお客様が、遠路はるばる唐津や山口県から御越しと言う事で、びっくり致しました。
歌舞伎は日本の宝・そして歌舞伎座の存在って大きかったんですね~。しみじみ思います。
好き3月歌舞伎1.jpg閉館まであと35日となりました。このボードの前で写真を撮影する人も順番待ちです。
仁左衛門さんファンの私はもちろん第三部にお伺いしました。
第三部の演目は「道明寺」と「石橋(しゃっきょう)」です。

好き3月歌舞伎2.jpg仁左衛門さんが、菅丞相(菅原道真)を演じてお父様、第十三代片岡仁左衛門さんの十七回忌を
玉三郎さんが、覚寿の役で養父十四代目守田勘弥さんの三十七回忌を追善。追善狂言です。好き3月歌舞伎座5.jpg名優を偲びながらの舞台です。仁左衛門さんはじめ松島屋御一門の我當秀太郎・孝太郎氏が重要なお役を完璧にこなしてます。仁左衛門さん演じる菅丞相は、木造と本物の演じ分けが難かしく、木造の時の籠の乗り降りは見事でした。先月に続いて老け役の玉三郎さんでした。この覚寿の役は、老女でありながらも気品・風格・気丈さ慈愛を兼ね備え、娘の仇を討つ凄腕のおばあ様を玉三郎さんの迫真の演技です。二幕目の「石橋(しゃっきょう)」は、中村富十郎親子の獅子物の長唄舞踊です。ぴったり息が合ってました。

御名残三月大歌舞伎
平成22年3月2日初日~3月28日千秋楽

今日は、歌舞伎座昼の部「十七代目 中村勘三郎 二十三回忌追善」へ出かけました。
あと67日で歌舞伎座も閉館ですね。表された数字が3桁から2桁に変わり、思わず佇んでしまう。

好き二月歌舞伎1.jpg  入り口を入ると左手に「十七代目 中村勘三郎翁」の大きな御遺影が飾られていました。
  合掌をしてから席へ着く。好き二月歌舞伎3.jpg今回も昼の部と夜の部とどちらを観劇するか大変迷いましたが、昼の部は追善口上がございますので、昼の部を観劇させて頂きました。
演目は
一. 爪 王 つめおう  狐 勘太郎  鷹 七之助
二.平家女護島 俊寛  俊寛 勘三郎  丹波少将成経 勘太郎 海女千鳥 勘太郎
三.十七代目 中村勘三郎 二十三回忌追善口上  
四.ぢいさんばあさん 美濃部伊織 仁左衛門  伊織妻 玉三郎

好き二月歌舞伎2.jpg久しぶりの全演目満点という感じの見事な舞台でした。母は1幕目の「爪王」を鑑賞しただけで、この1幕だけでもS席切符代に値すると言いだすくらいに素晴らしい出来でした。七之助の鷹と勘太郎の狐の激しい戦い・・・兄弟での連舞は素晴らしい出来でした。お爺様の十七代目も孫の精進ぶりを天国から見守り安心されているでしょう。2幕目の俊寛はいろいろな俳優さんで拝見しましたが、流人生活に疲れ果てたやつれた俊寛を当代勘三郎さん演じきっていました。イヤホンガイドで知ったのですが、この「俊寛」は十七代目勘三郎翁の最後の舞台の演目だったそうです。遠ざかる船をいつまでも見送る寂寞感溢れる幕切れは追善公演にピッタリの場面でした。
3幕目の口上は、芝翫さん・勘三郎さん中心に幹部連中で十七代目の思い出話を披露し暖かい口上となりました。口上の写真がロビーで売られていましたが、何故か中村家の面々のものは残っているのですが、仁左衛門さんの写真は完売でした。
4幕目は、久しぶりの「玉&孝」の心温まる演目「じいさんばあさん」37年ぶりに再会する年老いた夫婦の仁左衛門さんと玉三郎さん。綺麗な役者は老け役も上品で綺麗でした。伊織夫婦の過酷な運命と長い年月の無情さ・・・それでも変わらない夫婦愛。結婚って良いな~と素直に思える作品です。年老いた二人がお互い相手を気遣いながら、それぞれの老眼鏡をかけるシーンも大変感動しました。 外はまだまだ寒い東京ですが、劇場を後にするお客様のお顔は皆さま穏やかで、一足早い春の訪れに充足した感じでした。もちろん私たちも優しい気持ちに・・・。

二月大歌舞伎 十七代目中村勘三郎 二十三回忌追善
2010年2月1日初日~2月25日千秋楽
        

2010年寿初春大歌舞伎

2010年1月2日 歌舞伎座さよなら公演「寿 初春大歌舞伎」夜の部へ出かけました。

初春歌舞伎初日1.jpg
夜の部1幕目の舞踊「春の寿」に雀右衛門さんがお出になるという事で、夜の部にしましたが、
悲しいかな雀右衛門さんは休演で、魁春さんの代役でございました。
しかしこの新年に相応しい春の舞踊は、新作です。
お客様への新年のご挨拶を典雅な舞にて披露してくれます。

夜の部の演目は

一、春の寿(はるのことぶき

  梅玉・福助・魁春

二、菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ) 車引  
  桜丸  芝 翫   梅王丸  吉右衛門   松王丸  幸四郎  藤原時平  富十郎  

三、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ) 道行より押戻しまで

  白拍子花子  勘三郎  大館左馬五郎  團十郎  

四、与話情浮名横櫛(よわなさけうきなよこぐし)

  切られ与三郎  染五郎  お富  福 助

初春歌舞伎座初日2.jpgこんなに豪華な配役の「車引」は、二度と見れないお年玉のような1幕でした。
3幕目の勘三郎さんの白拍子花子は、満開の桜の下 衣装の引き抜き、女方舞踊の集大成を
見事に舞って下さった。12月の鼠小僧の残像が塗り変えれる様な華やかな舞踊で見応えたっぷりでした。団十郎さんの大舘左馬五郎の後戻しの荒事が拝見する事が出来て、こちらもお得感のある豪華なお二人です。

初春歌舞伎初日7.jpg
勘三郎さんが劇中に投げて下さった「中村屋」の手拭をGETする事が出来ました

四幕目は、福助さんの艶っぽいお富さんに景色の良い与三郎に染五郎さん。
与三郎の「しがねえ恋の情けが仇」の長台詞も達者で気流し姿も素敵な染五郎さんでした。
私の中では、切られ与三は仁左衛門さん以外考えられなかったのですが、きっと染五郎さんも何度も回数を重ねて行く中で素敵な与三郎になることでしょう。
とにかく豪華な初春の歌舞伎座。昼の部も行きたくなりました。

6初春歌舞伎初日.jpg
終演後の歌舞伎座を照らす満月 幻想的な美しさ 

歌舞伎座さよなら公演 寿初春大歌舞伎
2010年1月2日~1月26日

芸術祭十月大歌舞伎 昼の部

今月の歌舞伎座は、芸術祭参加作品です。
歌舞伎座10月昼2.jpg
昼夜の演目も色どり豊かな秋の歌舞伎座です

歌舞伎座10月昼1.jpg
閉館まであと200日を切りお客様も役者さんも金井大道具さんも裏方さんも
盛り上がっています!全てにおいてテンションの高さを感じます

歌舞伎座10月昼3.jpg
昼の出し物は、上記の通りです

一、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)
二、蜘蛛の拍子舞 (くものひょうしまい)
三、心中天網島 玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう
四、音羽嶽だんまり(おとわがたけだんまり

毛抜きの舞台は、昔の歌舞伎小屋の舞台を再現しています。
舞台上手には、演目の看板「歌舞伎十八番の内 毛抜」が掲げられ
下手には、「坂東三津五郎相勤め候」と出ています。三津五郎扮する粂寺弾正が
ご子息巳之助さん演じる美少年若衆の手を握り「柔らかい手だな~」と口説く場面は笑えます。
蜘蛛の拍子舞では、玉三郎さんの女郎蜘蛛の精が妖気漂い妖艶です。
頼光役の菊之助さんが受け継ぐのだろうな~と思いながら見てました。
何といっても昼の部の1番の見どころは、『音羽嶽だんまり』にて、尾上松緑の長男、藤間大河君が初お目見得いたしました。
『音羽嶽だんまり』の劇中、舞台一面の浅黄幕が振り落とされると、尾上菊五郎、中村富十郎、中村吉右衛門、父松緑と並んで稚児姿の大河(たいが)くんが立ち、大きな拍手が沸き起こりました。
 口上では、菊五郎、富十郎、吉右衛門からお祝の言葉が贈られた後、父・松緑が挨拶の言葉を述べ、大河くんを促すと「よろしくおねがいいたします!」と大 きな声で挨拶し元気よくお辞儀。
かわいらしくも堂々とした姿で初お目見得の舞台を立派につとめ、場内からは、温かい歓声と
大きな拍手が贈られました。
大河くん・・・たいが君は本名です。将来が期待されるお名前ですね。三歳の彼が
役者として自覚を持ったときに判るのでしょうね~ 今の歌舞伎座で初御目見えしたことが、どんなに大切な事か・・・。大河くんの財産を築いて差し上げる大先輩方の愛情にあらためて感動を
覚えます。頑張れ大河君!
松録さんのお父様も早くに天に召されてます。
梨園において後見の有りがたさと芸の伝承を改めて感じたお昼の部です。
親子三代で同じ舞台に立つことが出来る高麗屋さんや成駒屋さんは、幸せですね。
来週は、夜の部通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)です。
歌舞伎座から目が離せません。

歌舞伎座さよなら公演
芸術祭十月大歌舞伎
初日平成二十一年十月一日 千穐楽十月二十五日







歌舞伎座、29階高層ビルに・・・

歌舞伎座27日夕刊.jpg
今日の新聞夕刊に歌舞伎座の記事が出てました。
新歌舞伎座は、オフィスビルを併設した地下4階、地上29階の高層ビルする建て替え計画を
発表した。来年5月に着工し平成25年春に完成予定。総事業費は約450億円。
計画では、地上4階部分が、劇場になるとか・・・
現在の桃山様式の外観を残し、客席数と舞台の規模は、現在と同程度とのこと。
いずれにせよこの雅な伝統的な建物は胸に刻み、目に焼き付けておきたいものです。

七月大歌舞伎座

七月歌舞伎座2.jpg
土用の丑の日・鰻の日に歌舞伎座夜の部へ出かけました。

今月は、昼夜 玉三郎さん・海老蔵さんという豪華美男美女のご出演で切符が、
連日の満席・補助席の売り出しで入手困難だった様です。

七月歌舞伎座1.jpg

 

七月歌舞伎座3.jpg歌舞伎座も閉館まであと286日を切りました。夏の強い日差しに照らされている

このカウントダウンボードも日が短くなる頃には、様相も淋しくなるのでしょう。

 

七月大歌舞伎 夜の部の演目は

 

一、夏祭浪花鑑

(なつまつりなにわかがみ)

 

一、天守物語

 (てんしゅものがたり)

 

七月歌舞伎座4.jpg

昨今、シアターコクーンで、夏祭浪花鏡を見ることが多く、勘三郎さんの団七と

笹野高史さんの義平次・橋之助さんの徳兵衛のイメージから抜け切れない。

しかし今回の海老蔵さんの団七九郎兵衛は、男前でした。

花道を行く彼の膝から下の筋肉の動きの綺麗なこと・・・。

髪や髭が伸びた囚人姿から釣船の三婦が用意してくれた首抜きの浴衣への颯爽とした姿に変わる場面は女性客の感嘆のため息とざわめきが・・・。

男気・任侠・男伊達を大切にする浪花の男たち・・・。

そんな男を亭主に持った女房も一筋縄ではいかない肝の据わった女達だ。

又大詰で団七が、舅義平次殺しの場面では、海老蔵さんの見得が決まっています!

海老蔵さんの団七九郎兵衛・獅童さんの徳兵衛・徳兵衛の粋な女房お辰には勘太郎さん。

江戸前の若い役者の躍動感が冴える上方狂言「夏祭浪花鏡」に一瞬の涼を感じました。

 

天守物語.jpg

 本日のお目当ては泉鏡花の戯曲の中で高い人気を誇る名作「天守物語」です。

 

イヤホンガイドを借りても一番説明が少ないのが泉鏡花の作品です。

その昔 日生劇場でこの作品を拝見したときよりも深い鏡花の世界に

浸れるのは、長年に亘って難解な泉鏡花の作品をこなし、研究し経験値から成る技と

玉三郎様の美学、崇高な美意識が、演出の素晴らしさに現れています。

とにかく日本語が綺麗なのです。台詞が全て詩のようで、抑揚のある語り口で

進みます。

天守物語の幕は晩秋、童や侍女たちが白露を餌にして秋草を釣るという美しい場面

から始まります。

懐かしい「とおりゃんせ」のどこかもの悲しい歌声から、鏡花の音の世界に誘われて参ります。

播州姫路にある白鷺城(姫路城)の天守閣最上階に異型の者たちが住むという伝説を

基に泉鏡花は、美しい異型の者たちと現世に住む人間の恋の物語を描きました。

美しい玉三郎富姫の元へ空を飛んで訪ねてくる中村勘太郎演じる亀ヶ城の亀姫。

亀姫から富姫へのお土産は、血のしたたる生首。その血を門之助扮する舌長婆が、

シュルシュルと自慢の長い舌で舐め綺麗にする。そんな生首を前にして

「美味しそうだわね~」と微笑みあう二人の美しい姫・・・こうして文章にすると

なにやら凄惨な場面に思われますが、サロメとは違い可笑しく上品かつ妖しい幽美な場面=鏡花の世界なのです。

 

白鷺城の天守閣最上階に住む玉三郎さん演じる富姫のもとへ海老蔵さん演じる下界に住む人間、図書之助が上がって来ます。天守にいる異型の富姫は、下界の人間の物欲や醜さを罵倒するような強気の姫様。

図書之助に恋をして、自身の心を顕にしていく富姫は、素直で非常に可愛い潔癖な

女性です。鏡花は、潔癖で無垢な自身の理想の女性像を富姫に重ねたのだと

思います。玉三郎さんの発する言葉のひとつひとつが丁寧で美しい。

そして所作の全てが動きが流れるようにしなやかで美しいのです。

玉三郎さんが創る泉鏡花の世界に触れる事が出来て幸せな一日でした。

 

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